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TAKAYUKI from BALZAC DrumSet Report
03/05/27 大阪 心斎橋 BIGCAT にて

大阪 心斎橋 BIGCAT にてBALZAC のライブが行われました。
関西出身でインディーズシーンを席巻するBALZACのドラマー TAKAYUKI氏のドラムセットをレポートさせていただきました。






● ドラムセット

ドラムセット全景

ドラムセット全景



■ DW

TAKAYUKI氏のセットは、アメリカは元より日本でも着実にファンを増やし続けているDW社。
奇をてらったようなセットではなく, ここ数年ジャンルを問わず非常に人気のあるシンプルな1タム1フロア 22インチのバスドラム という ベーシックなセットです。

すべての機材を,演奏中のスティックや脚の移動の際に無駄な動きが出ないように高さや位置を揃えている為,とてもコンパクトでスッキリと見えます。







● シンバル

シンバル

シンバル

シンバル



■ Paiste / Sabian / 小出

シンバルはPaiste・小出・SABIAN・ZILDJIANとメーカーにこだわらず,音のバランスを考えながら本当に自身が気に入ったものだけを使用 しています。

本来,これだけサウンドキャラクターの違うものを並べると散漫な音になりやすいのですが、基本となるものは統一し エフェクト用は様々な音色を取り入れている為,それぞれが反発しあう事なく効果的に表現できます。

ちなみに シンバルスタンドはパールを使用。

配置は 完全に右側と左側に分け プレーヤー正面には何もセットせず 客席がよく見えるようになってます 。

また高さもそれほど高くないのでメンバーの動きも把握しやすいです 。

プレーヤー左手に配置されているのは。
14' HiHat
17'
10' Splash
18' Medium Ride

プレーヤー右手に配置されているのは。
20' Medium Ride
18' Rock Crash
16' Medium Thin Crash
20' 2002 China

話題のメイド イン大阪 のシンバル 小出を使用してるところに TAKAYUKI氏の主張が見え隠れします
また 左手側の10' スプラッシュと右手側の20' 2002チャイナをスタンドに留めている蝶ネジは天地逆さで付けられ 固定度を増しています。






● スネア

スネア

スネア



■ SONOR

スネアはソナーを使用。

スネアは、今ではもう廃番となってしまったソナー フォニック・シリーズD-506P(スチールシェル)を使用。

ヘッドは,単独ライブツアーは長期に亘る事が多い為,耐久性等も考慮してREMO FALAMUコーテッドを使用するそうですが,今回は コーテッドエンペラーを使用。

チューニングは、高速ビートが多いので音の輪郭がしっかりと出るようにかなりハイピッチです。

タムとそれほど差を付けない程度に高さを合わせています 。

スナッピーの固定は、サウンド重視という事で紐を使用。

ただし、そのままでは、耐久性に不安が残るので2重に通しています。写真で確認できるでしょうか?

またスティックは,TAMA O215B (オーク材・15mm)にPEARL グリップテープ(TG-1)を巻いています。






●ペダル

ペダル

ペダル



■ TAMA / Ludwig

キックペダルはTAMA HP900PTW(パワーグライド) ツインペダルを使用。

ビーターは アイアンコブラビーターではなくTAMA 6713 を使用。先端に重心をもたせた昔ながらの ビーターバランスがお気に入りだそうです。

ハイハットスタンドはラディックを使用 。

写真では判りにくいかもしれませんが、左足のキックペダルとハイハットスタンドのフットボード・ヒール部を同じ高さに調整しています。

また 演奏頻度の高いスネアスタンド S-885W はガムテープでベッタリ 貼り付けられ 固定されています。






●タム フロアタム

タム フロアタム

タム フロアタム



■ DW

タムは 13'×9'の1タムです。

ミュートに R-TOM社のムーンジェルを 1個 使用しています。

フロアタムは 16'×16'が一つです。

ミュートに 同じくR-TOM社のムーンジェルを こちらは2個 使用しています。

ヘッドは、クリアー系のなかでも一際明るく力強いサウンドが引き出せるEVANS G2クリアー。

レポート詳細だけ見ていると、全体的にかなりミュートをかけ非常にタイトな音作りをしているような印象を受けますが,決してそんな事はなく,程良いふくよかさを残した音作りとなっています






●バスドラム

バスドラム

バスドラム



■ DW

サイズは 22×16とオーソドックスです 。

フロントヘッド 向かって右上に 穴を開けてます。

打面ヘッドがパワーストローク3とバスドラムだけはリングミュート付きですが,さらに毛布でしっかりとミュートしています。

これは,高速ビートを叩くとき サスティーンが却って邪魔になるときもあるからだそうです。






●その他

小物



■ 小物

ちょっとしたアイデアですが カール状の携帯電話用のストラップにチューニングキーを付けてぶら下げてます。

これなら失うこともなく 派手な色を使えばステージ上が暗転状態でもすぐにキーを見つけてチューニングできます 。







●その他

小物



■ 足ふき

これもちょっとしたアイデアですが TAKAYUKI氏は裸足でキックペダルを踏んでいますが 足の裏が汗をかくと ペダルをコントロールできなくなってくるので キックペダルの右横 フロアタム下にタオルを置いて 足を拭いています 。





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TAKAYUKI from BALZAC
Drum Set Report

03/05/27 大阪 心斎橋 BIGCAT にて



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■ TAKAYUKI Drum Set ■
Drums.DW
Color.Black Diamond
Cymbals.Paiste Sabian Zildjian 小出
Sticks.TAMA O215B
with Pearl TG-1
Heads.REMO
Snare : 114BE / 114SA
Bass Drum : Power Stroke 3
EVANS
Toms : Genera G2 Clear / Resonant Glass
TAKAYUKI氏のセット図
Toms
  1. 14'×6.5' SD Sonor D-506P
  2. 13'×9' TT DW
  3. 16'×16' FT DW
  4. 22'×16' BD DW
Cymbals
  1. 14' HiHat 小出
  2. 17' Sabian China Carmine Appice Model
  3. 18' Medium Ride 小出
  4. 10' Zildjian A Splash
  5. 20' Medium Ride 小出
  6. 18' Rock Crash 小出
  7. 16' Medium Thin Crash 小出
  8. 20' Paiste 2002 China
Pedals
  1. HP900PTW with 6713 Beater




■ こぼれ話 ■

2002年秋に、ミスフィッツからの厚い要望に応えてニューヨークで前座を務めるなど 熱いライブを繰り広げるBALZACのドラマー・TAKAYUKI氏が 去る5/27 大阪BigCatにてライブを行うと聞きつけ早速お邪魔してきました。

この日は単独ライブではなく、見るものを圧倒する演奏力とルックスで 若者の心を魅了するSLIPKNOTのドラマー ジョーイ・ジョーディソン率いる“MURDERDOLLS”と“ジュビリー”の3バンド!! というわけで、きっとライブ会場は慌しいだろうなぁ・・・と期待と不安が入り混じったまま約束の時間に到着。

早速、TAKAYUKI氏と打ち合わせをはじめたのですが、東名阪と3日連続ライブとあってかかなりのお疲れモード。 聞けば、ほとんど寝ていないとか。

しかも、更なる追い討ち!

なんと機材トラブルのため大幅にリハーサルの時間が遅れる事に!

予定は未定とは、よく言うもののスタッフ一同一抹の不安を覚える・・・

というわけで急遽、フロアに仮組み状態のセットで撮影させてもらう事に。

その為、今回の写真は少々暗い中で撮ったので判りづらいところもあるかと思いますが ご了承ください。

機材については、今回のみクリックなしで、それ以外は単独ライブの時と同じセッティングだそうですが 様々なところに、TAKAYUKI氏のこだわりやアイデアが見えます。

中でも、BDペダル右横のタオルは裸足で演奏するドラマーならではですが 冬場はカイロ等も一緒に並べて温めつつ、男らしく? 裸足でするそうです。

そうなると気になるのが、フットボードのデザイン。

2代目アイアンコブラは、黒とシルバーのツートーンでCoolなのですが、実は裸足ドラマー泣かせのデザインで かなり足裏を刺激。

そのあたりを聞いてみると、「もう慣れました!」とのお答え。

写真では確認しにくいのですが、フロアータムの下にもミュートが!

これは、もともとバスドラムに入っていた物 (DW社はBDお買い上げ時にミュートも付属) をあまりにも鳴りすぎてしまうフロアタムの真下に置いてみたところ、かなり良い感じにまとまったのでそれ以来使っているそうです。

と 取材が押し進む中、ジョーイ・ジョーディソン氏(今回はGt.で参加)とMURDERDOLLSのドラマー ベン・グレイヴス氏のお二方がご登場 TAKAYUKI氏と軽くご挨拶。

映像の中(もちろんマスク姿!)でヘヴィなバンドサウンドを支えつつさらっと高速ドラムを叩き出すJ.ジョーディソン氏を勝手に大男と想像していた担当氏は、あまりに華奢な彼の姿に驚きを隠せませんでした!!

そうこうしている内に、MURDERDOLLSのリハーサルがスタート。

ドラマーとしての血が騒ぐのか? 時々、J.ジョーディソン氏がベン・グレイヴス氏にフィル・インのリクエストをするなどしながら無事終了。

ようやくBALZACのリハーサルが始まるも関係者の方から 「30分程でお願いします!」 とのお達しが・・・

一瞬にして緊張感が高まるも、そこはやはりプロの現場。各々スタッフであっという間に全てのセッティング等々も済ませ音出しへ。

順調に進む中、ふと目をやると、やっぱりドラマーとしての血が騒ぐのか(笑)TAKAYUKI氏のすぐ後ろには、J.ジョーディソン氏が 目を光らせておりました。

そして本番。40分間とかなり短かめのライブでしたが、会場にはBALZAC・Tシャツを着たファンの方の姿も多く、暗転しSEが流れるや否やフロアのテンションは最高潮に!

そしてもちろんステージ上のメンバー全員、その反応を静かに全身で受け止めるかのように集中力を高め 「これがライブ」といわんばかりに熱い演奏で楽しませてくれました!!

BALZAC はこの後、7/23 アリゾナを皮切りに MISFITS,ダムド,アグノスティック・フロント,ディッキーズ,D.Iと共に,サマー・フェスティバル「FINED FEST in USA」ツアーをスタート!
1ヶ月もの長期にわたるこのツアーで、さらにタフで熱いBALZAC旋風を巻き起こす事でしょう!

最後に お忙しい中、今回の取材を快く引き受けて頂きましたTAKAYUKI氏を始めBALZACメンバーの皆さん、 マネージャー・小林氏、BIGCATスタッフの皆さん、その他関係者の方々大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。